座談会「激論! 日本人ファーストを問う」で、参政党幹事長と在留外国人専門家が歯に衣着せぬ議論を展開。はたして日本はドイツやフランスのような移民国家となってしまうのか

vol.122

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ニュース 政治

 街で外国人の働き手を見かけることが多くなりました。文藝春秋本社のビル管理もいつしか外国人が多くなり、小誌編集部の掃除も今はほとんどが外国人。朝会うと掃除の手を止め、「おはようございます」と頭を下げ、丁寧に挨拶してくれます。

 7月の参院選で参政党が掲げた「日本人ファースト」は、有権者の心の奥底にあった感情に深く刺さりました。政治のキャッチコピーとしては、小泉純一郎元首相の「自民党をぶっ壊す!」以来の大当たりだったと思います。

参政党の神谷宗幣代表 ©時事通信社

 在日外国人は確実に増えつつあり、日本の社会における存在感を増しています。労働力として重宝する一方、異なる文化をベースとしている人々が増えれば、日本人に自然と恐れや不安といった感情が生まれるのも当然です。ときどき問題になる医療保険や免許証交付など、大切な国民の権利を議論もないまま外国人に認めてしまう政府への不満にも火がつきました。

「日本人ファースト」をテーマに座談会をやろうと決めた際、ぜひ出席してほしいと思ったのが毛受敏浩氏です。いまからちょうど7年前の2018年9月にやった「安倍政権最大の失政を問う 亡国の『移民政策』」(同年11月号)という座談会にご登場いただいた際の印象がよかったからです。

 毛受氏は、(財)日本国際交流センターで30年以上も、在留外国人を支援するNPOにかかわる仕事をしてきた方です。いわば、表も裏も知り尽くした現場の人。外国人労働者の立場はよくわかるだろうし、雇用者の立場だってよく知っているでしょう。日本人ファーストについて議論をしていただくにあたって、これほどうってつけの人はいないと思いました。

 7年前の座談会でも、実地の体験に基づいて冷静な議論を展開しながら、ときに他の出席者と激しいやり取りとなっても、堂々と持論を展開している姿が印象に残りました。日本人ファーストが日本の政治の中心になろうとしている今、ふたたび意見を伺ってみたくなったのです。

 座談会のほかのメンバーは、参政党幹事長の安藤裕氏と、移民問題に苦しむフランスの専門家ゆえに参政党にシンパシーを寄せる慶應義塾大学名誉教授の堀茂樹氏でしたから、「2対1」になってしまう可能性もありました。毛受さんは、正直なところ今回の座談会出席には迷ったそうです。しかし、やはり日本人ファーストは大事な問題だと考え、出席してくれました。

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