(右から)
東京大学特別教授 中村栄一
チェンバロ・フォルテピアノ奏者 渡邊順生
第一師団騎兵第一連隊の跡地にできた東京教育大学附属駒場中・高等学校(当時)。そこはホンモノに接することができる自由闊達な学校だった。中学1年には赤岳登山に皆で挑んだ。巧みな話術と実験で化学の面白さを伝えた福岡久雄先生、極めつけは日本のリコーダー演奏の草分け、音楽の多田逸郎先生。そのご薫陶のもと我々は「古楽」と「化学」の世界に飛び込んだ。
今でこそチェンバロやフォルテピアノでのバッハやベートーベンの演奏はごく普通だが、当時は楽器に触れることもできなかった。また化学反応する分子を一つ一つ顕微鏡で見ることなど想像だにしなかった。渡邊は音楽の道を選び、中村はそれを趣味とし共に演奏会を開いて来た。コロナで中止を余儀なくされた古稀記念演奏会は映画『分子の音色』となり各地で上映。フォルテピアノで奏でる月光仮面や食塩結晶が成長する映像はDVDになった。(中村)
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source : 文藝春秋 2023年8月号