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《広島G7開幕》歴代首相が文藝春秋に語った「サミットのウラ側」

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5月19日に開幕するG7広島サミット。華やかな外交舞台の裏側では、何が起きているのか。歴代首脳や政府の担当者たちが、文藝春秋に語った肉声を紹介する。

 

大勲位の遺言 今、日本人に言い残しておきたいこと

 中曽根康弘(元首相)

「今でこそサミットはG7からG8・G20の主要国首脳会議へと変わり、中国、インド、インドネシア、韓国、オーストラリアなどが参加するようになったが、日本は戦後長らくアジアの代弁者としての役割を担ってきた。私が首相であった時も、サミット出席の際には、事前にアジア各国の指導者の意見を聞いて、アジアの代表としてサミットに臨んだ」

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「核共有」の議論から逃げるな

安倍晋三(元首相)

「印象深かったのは、2013年のG8首脳サミットでの発言です。シリア内戦への対応について議論になった時でした。ロシアを除いた7カ国が『アサド大統領を退陣に追い込むべきだ』と主張したのに対し、プーチン大統領は『後継者を決めなくては大変なことになる。この地域は力が支配する世界なんだ』と」

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今井尚哉首相秘書官独占インタビュー「昭恵夫人が無関係とは言えない」
 今井 尚哉(元首相秘書官)

 「『リーマン・ショック前夜と似ている』とブリーフしたのは僕ではありませんが、ペーパー作成を僕が主導したのは間違いありません。ただあのペーパーの意図は、G8洞爺湖サミット(08年7月)の数カ月後にリーマン・ショックが発生したことを踏まえ、16年当時も新興国の経済指標などが落ち込んでいたので、伊勢志摩サミットでは同じ失敗を犯さないためにもリスクへの対応が必要だと訴えたものです」

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経済安保「華為」の脅威

北村滋(前国家安全保障局)
 日米英仏独伊加露とEUの首脳が一堂に会した2008年7月の北海道洞爺湖サミットでは、同会場周辺で無線通信基地局を設置し、サミットの取材に参加したメディアにデータカードを無償で配布し、通信の便宜を図ったのは他でもない、華為によるものであった。
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元警察庁幹部が見た「天安門の夜」

 南隆(元内閣官房審議官兼内閣情報調査室審議官

昨年12月、外務省は天安門事件当時の外交文書を公開した。それによると、当時わが国は翌7月のアルシュサミットに向け、天安門事件での人権弾圧に対して制裁を科そうとするG7の動きの中にあって、中国を孤立させるべきではないとして制裁に反対していた。さらに当時の中国課長は中国政府の西側諸国向け「中国政府声明案」の作成まで請け負っていた由である。
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脳波鼎談 日本復活への道

岸田文雄(内閣総理大臣)×
 岡藤正広(伊藤忠商事代表取締役会長CEO)×
中野信子(脳科学者)

「今回は被爆地広島で開くサミットです。今まで先人たちが智恵をしぼって核兵器が使われる危機を乗り越えてきました。ところが今、ロシアは核による威嚇をしています。そんな時だからこそ、G7から非核のメッセージをしっかり発していきます」
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source : 文藝春秋 電子版オリジナル

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