和服姿で鼓を叩き、歌を交えていた“万歳”に革命を起こし、現在のしゃべくり漫才を編み出したのは、昭和5(1930)年に結成された横山エンタツ(1896〜1971)と花菱アチャコのコンビだ。
青芝フック氏は、昭和30年代半ばエンタツに師事。漫画トリオに加わる際は、横山フックを名乗った。
エンタツ師の付き人として、約1年間カバン持ちをした。親しくしていた吉本新喜劇の花紀京(はなききょう)さん(エンタツ師の次男)から、
「オヤジが庭の手入れをしていて、木から落ちて具合が悪いので、付き人やってくれへんか?」
と頼まれて、ちょうど他の方の付き人を辞めたときだったので、即OKした。なんせ、子供の頃に映画で観た大スター。そんな方の付き人をするのかと心が躍った。
当時、師はバラエティ番組に何本かレギュラー出演されており、テレビ局の楽屋へ不安な気持ちで挨拶に行った。初対面! なんと気さくにニコニコされて、聞き覚えのあるしわがれた声で、
「お〜君か! よろしく頼むよ。ワッハッハー」
有料会員になると、この記事の続きをお読みいただけます。
記事もオンライン番組もすべて見放題
初月300円で今すぐ新規登録!
初回登録は初月300円
月額プラン
1ヶ月更新
1,200円/月
初回登録は初月300円
※2カ月目以降は通常価格で自動更新となります。
年額プラン
10,800円一括払い・1年更新
900円/月
1年分一括のお支払いとなります。
※トートバッグ付き
有料会員になると…
日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事、全オンライン番組が見放題!
- 最新記事が発売前に読める
- 毎月10本配信のオンライン番組が視聴可能
- 編集長による記事解説ニュースレターを配信
- 過去10年6,000本以上の記事アーカイブが読み放題
- 電子版オリジナル記事が読める
source : 文藝春秋 2024年8月号